2022.09.02長寿祝い・基礎知識
敬老の日についてこのようなお悩みはありませんか?
「敬老の日の由来って何?」
「敬老の日の日付はどうして変わったの?」
「敬老の日には何をプレゼントしたらいいの?」
この記事では、『敬老の日』の由来やおすすめのプレゼントについてご紹介していきます。
『敬老の日』についてより深く知りたい方はぜひ最後まで読んでみてくださいね。
『敬老の日』とは、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」を目的とした国民の休日で、9月の第3週月曜日に設定されていることは皆さんもご存知の通りです。
しかしもともと『敬老の日』は、1947年(昭和22年)に兵庫県可郡野間谷村(現在は多可町)にて『としよりの日』として9月15日に制定されたのが始まりとなりました。
この『としよりの日』の催しは、兵庫県可郡野間谷村の独自のものでしたが、取り組みを続けていくうちに日本全国へと広がったのです。
『敬老の日(としよりの日)』が9月15日に制定された理由は下記の2つとされています。
・精神的に疲弊していた親の想いのため
・農閑期のため
それぞれの理由について詳しくご紹介していきます。
『としよりの日』が制定された理由の一つとして、子供を戦争に送り出して精神的に辛くなっていた親御さんの気持ちに報いるために兵庫県可郡野間谷村の敬老会が9月15日をとしよりの日として催されたことが挙げられます。
9月15日といえば、雨が少なく農作物が育たない「農閑期」と呼ばれる時期です。
そんな農閑期だからこそ、「農作物に対して豊富な知識を持っているお年寄りを大切にして村づくりをしよう」という考えのもと、『としよりの日』が制定されたという説もあります。
先ほどもお伝えしたように、『としよりの日』が9月15日にされた理由の一つとして「農閑期」だからということが挙げられます。
しかし、実はさらに歴史を遡るとほかにも理由があるのです。
その理由は下記の3つになります。
・聖徳太子の説
・元正天皇の説
・老いた父親の説
それぞれの説を詳しくご紹介していきます。
聖徳太子が大阪に四天王寺を建てたときに、四天王の名前から取って「敬田院」・「 悲田院」・「施薬院」・「療病院」の4つを設置したと言われていますが、この中の「悲田院」は現在でいうところの老人ホームのような役割を果たしている建物でした。
そしてこの「悲田院」が建設されたのが9月15日ということから、『としよりの日』も9月15日とされたという説があるのです。
日本の第44代天皇である元正天皇が717年に現在の岐阜県に位置しており、「万病を癒す薬の滝」と言われている養老の滝へ行幸し、そのときに「醴泉は、美泉なり。以て老を養うべし。蓋し水の精なればなり。天下に大赦して、霊亀三年を改め、養老元年と為すべし」と告げてから年号を「養老」に改元したとされています。
そしてこの改元した日にちこそ9月15日なので、ここから『としよりの日』も9月15日となったという説もあるのです。
元正天皇の説と同様に、養老の滝の説はもう一つあります。
それは、父親思いの息子が老いた父親にお酒を飲ませたいと願うと、養老の滝の霊泉から酒が沸いて、老いた父親にお酒を飲ますことができたという故事です。
『としよりの日』の名前が全国に広まってから、老人福祉法という法律によって1963年に名前を改め『老人の日』として正式に国に認められました。
そして、1966年にはさらに名称を変更して『敬老の日』として国民の休日として定められたのです。
名称の変更に関して深い意味はそれほどありませんが、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」と目的としている日にも関わらず、名前に敬意が少ないということが理由となっています。
先ほどもお伝えした通り、現在の『敬老の日』の日付は9月の第3週月曜日ですが、もともとの『敬老の日』の日付は9月15日になります。
『敬老の日』の日付が変更された理由は、2001年に施行された”ハッピーマンデー制度”と呼ばれる「祝日法改正」の影響により、2003年から現在と同様の9月の第3週月曜日に移動させられたからです。
ハッピーマンデー制度とは、3連休以上の休日を増やすため施行された制度のことです。
この法改正に伴い、祝日と土曜日・日曜日を連続させるために、国民の祝日の一部をもとの日付から特定の月曜日に移動させました。
『敬老の日』が毎月決まった「月曜日」に設定されているのはそのためです。
『老人の日』から名称が変わって『敬老の日』になったことをお伝えしましましたが、実はハッピーマンデー制度によって『敬老の日』の日付が変わることを良しとしなかった、敬老の日の提唱者として知られている門脇政夫と財団法人全国老人クラブ連合会(全老連)が反対の意を表明したこともあり、2001年に老人福祉法第5条が改正されて『老人の日』だけが9月15日に据え置き、さらに9月15日より1週間を「老人週間」として定められたのです。
現在でも9月15日は『老人の日』として定められていますが、『敬老の日』とは異なり国民の休日ではありませんので、認知度も低いのではないでしょうか。
『敬老の日』には◯歳以上など、お祝いされる年齢に決まりはありません。
ただ、目安になるものはいくつかあり、例えば「世界保健機関(WHO)」が高齢者として定めている65歳以上や、65~74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と定めていることなどがあります。
ただ、人によっては「まだ老人扱いしないで欲しい」「まだまだ敬われる歳じゃない」などと気分を悪くしてしまう場合もありますので、年齢による縛りではなく転機のあるタイミングから『敬老の日』をお祝いするといいでしょう。
転機のあるタイミングとは、例えば「定年退職してから」や「孫が生まれたとき」など、嬉しいタイミングの後であれば『敬老の日』にお祝いされることも受け入れやすくなるはずです。
孫からもらったプレゼントを「まだまだ若いからいらない!」とはなりませんよね。
長寿をお祝いする日はたくさんあり、60歳の長寿をお祝いする『還暦』や77歳の長寿をお祝いする『喜寿』など、一生に一度のお祝いする習慣も多くあります。
その中で『敬老の日』は、毎年訪れる長寿のお祝い事ですので、プレゼントの内容や価格帯も一生に一度のお祝いごととは少し異なる部分も多いです。
また、『敬老の日』ではプレゼントを送らないで感謝の気持ちだけを贈るというご家庭も増えています。
とはいえ、久しぶりにおじいちゃん・おばあちゃんと会うのであれば何かプレゼントを贈りたいという気持ちもありますよね。
そこで、ここでは『敬老の日』の定番のプレゼントをご紹介していきます。
長寿のお祝いとしても定番のフラワーギフトは、『敬老の日』のプレゼントとしても人気が高いです。
普段からお花を活けているようなお花好きな方には「一輪挿しの生花」をプレゼントするもの素敵ですし、お花のお手入れが難しそうな方であっても「ブリザーブドフラワー」などのドライなフラワーギフトであればお手入れ要らずでお部屋に飾ることができます。
お部屋にお花があるのとないのでは、お部屋の華やかさも心の華やかさも変わってきますので、ぜひプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
『敬老の日』のプレゼントとして名入れギフトはとても人気があります。
例えば、「湯呑み」や「お箸」「お皿」など、毎日使うような食器類にプレゼントするお相手の名前を入れてプレゼントするのです。
世界にひとつだけの食器をプレゼントされて嬉しくない人はいませんよね。
『敬老の日』では、普段食べられないような少しお高めのお食事をプレゼントすることも定番です。
ブランド牛やタラバガニなどをプレゼントして家族みんなで食卓を囲むのも喜ばれますし、ご夫婦ふたりに食事券をプレゼントして少しお高めのレストランで食事をしてもらうのも素敵ですよね。
プレゼントするお相手がお酒好きであれば、お酒をプレゼントするのも喜ばれます。
ただ、お酒に詳しくない方がお酒をプレゼントするのはハードルが少し高いと思いますので、その場合は飲み比べセットなどを選ぶのが無難ですよ。
『敬老の日』には、”いつまでも元気で長生きしてね”という気持ちを込めて健康グッズをプレゼントするのも定番です。
体への負担が少ない「座布団」や「座椅子」、歩いても疲れにくい「スリッパ」、いつでも快眠できる「安眠グッズ」など、さまざまな健康グッズから選ぶことができますよ。
フラワーギフトや健康グッズなどのプレゼントが定番ですが、最近では人生の歩み・思い出を綴った自分史作成のプレゼントも流行っています。自分史作成サービスの人生BOOKは、写真と共に人生を振り返って一冊の本にするサービスです。
ただ自分史を1冊の本にするのではなく、写真を見たり話を聞いて人生に寄り添って作られる思い出BOOKですので、完成したときの感動はもちろん、人生を振り返る制作段階でも多くの感動を感じることができます。
この記事では、『敬老の日』の由来やおすすめのプレゼントについてご紹介していきました。
『敬老の日』の由来までを詳しく知っている方は少ないと思いますが、どのような意味があるのか、どのような由来があるのか、を詳しく知っておくことで、より『敬老の日』を特別日に感じることができ、ご高齢者への感謝の気持ちを伝えやすくなるはずです。
普段は恥ずかしくて伝えられない気持ちを『敬老の日』には伝えることで、両方が幸せな気持ちになり特別な思い出になるのではないでしょうか。
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